コラム

人に伝わる文章を書くための3つの法則 ー 文章のつくり方[後編] ー

2020.06.18

こんにちは、ディレクターの岡田です。

人に伝わる文章の書き方の前編に引き続き、後編は実際に文章を組み立ててみたいと思います。

<伝わる文章のための3つの法則>を実際に活用してご説明します。

・相手はだれか? =【ターゲット意識】
・何を伝えたいのか? = 【目的意識】
・どうなってほしいのか? = 【反応・行動】

実践編①:伝わる文章のつくり方

例えば、私も好きなビール商品のPRで例えてみます。
その商品を告知する広告の文章を作ると仮定します。

▼商品特徴
———–
・爽やかな味わいと豊潤なホップの香り
・アルコール度数は6%と強め
・ガツンと飲みたいけど重すぎない
・1日の終わりに、1週間の締めの金曜に
・ご褒美の一杯
・爽やかとガツン、その両方が欲しい人向け
———–

…いいですね、美味しそう。
では下記の法則にこの商品を当てはめてみましょう。

<伝わる文章のための3つの法則>
・相手はだれか? = 日々何かを頑張っている人たち
・何を伝えたいのか? = 爽やかさとアルコール度数の高さの両方を兼ね備えた今までにない商品
・どうなってほしいのか? = 1日の終わりに、1週間の締めの金曜に、自分へのご褒美として

ここでポイントは、相手はだれか、の部分です。
「何を伝えたいのか」という部分の商材が一つでも、「相手はだれか」の部分に当てはまる人
つまり、その商材を届けたい層は一つとは限らない、ということ。

相手は何通りも想像でき、例えば、サラリーマン・働くママ・OL など色々です。

例えば、パッケージデザインやその商品のストーリーとして
明確にターゲット層を決めている場合は別ですが、この商品特徴だけ読むと幅広い層向けの商品ということになります。

その場合使う手法としては、ターゲットを(セグメントを)分けて広告を打つということ。
そして、それぞれの層に届くような文章を書くには、

・その人はなにを望んでいるか?
・その人の興味関心はなにか?

このあたりを具体的に想定すればするほど、相手に届きやすい文章になります。
好きなもの、興味関心、願望などがわかれば、どの言葉を選びどんな比喩表現で伝えれば良いかも浮かび上がってくるはずです。

大事なのは、だれか一人を濃厚にイメージすること。
その人にガッツリ届けば、その人に似ている属性の人にも必ず届くはずです。
近くの一人にも届かない文章は、結局だれにも届かないことを頭の片隅に置いてもらえればと思います。

実践編②:伝わる文章のつくり方

では、ターゲットごとに向けて文章を作ってみます。
今回の商品のターゲットとして当てはまる、サラリーマン・子育てママ・OLの3つで考えてみると
下記のような表現方法になります。

【サラリーマン向け】
あなたの頑張りはきっと誰かのためになって、
あなたの踏ん張りはきっと誰かの希望になって、
日本のために毎日ありがとう。
ガツンとした飲み応えなのに味わい軽やかな○○で
今日も1日おつかれさま!

【子育てママ(パパ)】
毎日子育ておつかれさまです。
子供中心の生活、そんな毎日を頑張るあなたに。
今晩、一杯のご褒美をどうぞ。
しっかりとした飲み応えなのに爽やか軽い
明日の朝もきっと早く起きる子供に、笑顔で会えますように。

【OL】
最近自分にご褒美していますか?
今日はちょっと美味しいお酒でいい気分に
爽やかな味わいだけどしっかり満足の○○を
プチご褒美の定番に。
がんばれ明日のわたし♪

どうでしょう。
同じ商品をPRしていても、打ち出し方は様々です。

このように、届けたい層に向けて色々リライトをしていくと、何通りもの打ち出し方ができます。
そして、その層が一番かけて欲しい言葉、欲しい言葉を意識すると、グッと届きやすいメッセージになります。

何通りも出しましたが、根幹の<伝わる文章のための3つの法則>で定めた内容は全てに込められているので
商品のブランドの軸は崩れていません。

基本を押さえながら、ターゲットのことを深く理解していくことが
人に伝わる文章を書くために最も大切なことであるとわたしは思います。

企業として、お店として、打ち出し方にお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

 
基礎がわかる前編はこちらです >> 人に伝わる文章を書くための3つの法則 ー 文章のつくり方[前編] ー